ジョン・P・コッターのリーダーシップ論から変革プロセスをふり返る

「ビジネス心理ハンドブック」の一部の章を担当するために、参考図書としてジョン・P・コッター著黒田貴子監訳「リーダーシップ論」(ダイヤモンド社・1999年)を読みました。
第1刷発行された1999年は、以前勤務していた会社での組織変革(風土改革)活動を終え、関連会社に出向した年です。
1991年から組織変革(風土改革)活動に参加し、トップが改革の旗を振り始めた時から、旗を降ろす(バトンタッチ)するまで、改革エネルギーが高まり、最高潮を迎え、そしてエネルギーが下がり始めるまで、を見届けることができました。
ジョン・P・コッター著黒田貴子監訳「リーダーシップ論」にも共感できるところがたくさんありました。
特に、「第4章 変革プロセス その八段階(P143~)」の各段階で陥りやすいミスを示しています。
“落とし穴”という表現が面白い。
落とし穴1:緊急課題であるという認識が不徹底
落とし穴2:推進チームの指導力不足
落とし穴3:ビジョンの欠落
落とし穴4:社内コミュニケーションが絶対的に不足
落とし穴5:ビジョン実現の障害を放置
落とし穴6:計画的な短期的成果の欠如
落とし穴7:早すぎる勝利宣言
落とし穴8:変革の成果が浸透不足
私が経験した変革は上記8つに対していずれも共感できました。
更に上記の8項目に付け加えるとしたら、変革エネルギーの分裂があると思います。
ジョン・P・コッターの「リーダーシップ論」が出版されてから10年以上経っていますが、変革における留意点は今でも通用すると思います。
また、今でも、変革において落とし穴にはまっている企業もあると思います。
興味のある方はお読みください。
手塚利男

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