69歳介護士奮闘記〜お別れ (2)

お別れが続き少し気持ちが沈んでいる
朝、利用者さんのお茶を準備していたらFさんがお亡くなりになったと聞いた
入院中だった
Fさんと最後にやり取りしたのは9月18日の朝だった
いつも洗面台でお顔を洗い、その後、フロアに出て食事をされる
洗面台のところから車イスを押してあげるが、その日は「ご飯を食べたくない」と仰った
いつものことかなと判断し、「まずはお席について食べれなかったらお部屋に帰りましょう」と言ってそのまま案内した
その後は他のスタッフが対応
食事があまり取れずバイタルを確認、看護師に連絡、一旦居室に戻った
脈が不安定なため医師に連絡、最終的には夕方に救急搬送となり入院された
つい先日、Fさん心臓が強くて回復に向かって頑張ってらしい と聞いたばかり
Fさんの思い出もたくさんある
できるだけ自分でやろうとされるFさん
車イスへには自分で乗ろうと1分ぐらいかけてゆっくりと腰を下ろす
その時、立っていられなくなると腰を支える必要があるが私の方が耐えられなくなることが何度かあって、腕の筋肉を痛めたこともある
その痛みは今も若干残っている
全介助の方が私の方も時間的にも肉体的にも都合が良いがFさんのためには時間がかかっても、腕が痛くても、と言う気持ちでお手伝いさせていただいた
オシャレなFさん、居室を出る時にシャツ選びをされる
たくさんお持ちなので選ぶにも5〜6分かかる
それが、急いでいる時に限ってシャツ選びが始まる
決まるまでは居室を出ようとされないので、ある種 ガマン ガマン だ
時々、観葉植物への水やりを頼まれた
ストマーをつけておられたのでガスでパンパンになるとコールボタンで教えてくれた
最初にFさんの支援で1番苦労したのは食事のためにフロアに誘導するこちだった
他のスタッフからFさんを起こしてくるように指示されるが、Fさんはまだ起きたくないと言う
もう少しベットにいても時間的には食事に間に合うしFさんの気持ちも尊重したい
他のスタッフは早く起こして欲しいと言う
新米の私は板挟みで苦しんだこともあった
いつだったか「忙しくて大変だね」と声をかけてくれたこともあり、少しはお役に立っているんだと感じたこともあった
Fさんのご冥福をお祈りします
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