その人の生きざまを知ることで見る目が変わる

厳しい言動、つい指導モードになってしまう管理職のSさん。
Sさんには「管理者目線でなく、部下や若手の話を同じ目線で良く聞いてあげてくだい」と申し上げても、どうしても上からの目線で話をしてしまいます。
若手の話をじっくり聞いてあげられず、部下が一言話すとその後に何十倍もの話を熱く語ってしまいます。
部下からの率直な意見や考え方が引き出せず、逆に“指導モード”になってしまう。しかも厳しい口調で・・・。
部下もその方が話し始めると「うんざり」という表情に変わりますが、部下のその表情の変化に気づかないSさん。
ところが、昨夜、ミーティングの後に懇親会があり、お酒の影響もあってそのSさんが子供時代の話をされました。
子供時代は家の仕事の手伝いをさせられるなど、結構厳しく育てられたそうです。
その話を隣で部下や若手の方も聞いていました。
みんな「へえー、大変だったんだなあ」という表情をしています。
今日も昨日のミーティングの続きが始まりました。
Sさんは相変わらず“指導モード”で“一方的に”“熱く”語っています。
しかし、昨日までのSさんに対する部下や若手の向き合い方が違っていました。
Sさんは変わっていません。
実は、変わったのはSさんを見る目が変わったのです。
Sさんの昨夜の子供時代の話を聞いて「そういう体験をしているから、つい言動もきつくなったり、指導モードになるんだ」と、これまで嫌だなあと思っていた言動も受け入れるようになったようです。
人との向き合い方って不思議ですね。

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