69歳介護士奮闘記〜水がいい

看取り対応になった利用者のMさん
ご家族が毎日面会
都度飲み物やプリンなど持ってこられる
ご家族の想いだ
しかし、この1週間はご飯は二口食べるのがやっと
水分も進まない
便も尿も出なくなっている
今日は食べようとする意欲は更に弱くなっているように感じた
水がいいとおっしゃった
トロミ入りの水を水のみで一口、二口、むせ込みながらも美味しそうに飲んだ
髭もかなり伸びた
剃ってあげたいけど、これまでは拒否が強くできなかったのだ
私が知っているこの2年間そうだった
それはみんなが知っていることだが・・
昼過ぎ、70を過ぎたベテラン看護師とベテラン介護職員が来て「何で剃ってあげないのよ!」と言わんばかり(いや、そういうオーラを出している)に剃っていった
きっとMさんは強く「いいよ」と言ったはずだが・・。
「カミソリ掃除しておいて」と言ってベテランは去っていった
“どう、私たちがいないとダメでしょう“
と言われているように感じた
いや、そういうオーラを出している
そして周りが静かになってからMさんの部屋を訪室した
髭がなくなり、やせ細った顔が更に痩せたように見えるMさんの顔が見えた
18時30分ごろからコールボタンを頻繁に押すようになった
そのたびに訪室するとご自分でもなぜ押したのかわからないないようだった
もうろうとしているように見えた
おかしい、いつもと様子が違う
看護師さんが診てくれて、熱が39度に、脈も弱い、
そのあと熱を下げるために氷枕を用意したり、居室の空調を調整するなどの対応をした
医師と相談することになるのか?
Mさんにとって最後の晩餐が水になりませんように
あとは夜勤者に託して施設を後にした
後ろ髪をひかれる思いで
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