企業変革において社長の姿勢がとても大事です。
多くの企業や組織の企業革新において、トップが社員に向けて意識改革を迫ることが多く目にします。
しかし、自らも本気であることを目に見える形で示すことが大切だと思います。
私が関わった改革でのその社長の改革姿勢が強く印象に残っています。
企業改革にあたって社長自ら「私がまず変わります!」と宣言されました。
「机上論、セクショナリズム、がはびこっている。これらを壊す」ともおっしゃいました。
社長はまず、長年議論し、何代の社長も決断できなかった「経営の足を引っ張ってきたA製品の自主開発生産の断念」を決断しました。
社長の決断に心配の声も多くありました。
先行投資してきた開発費用がムダになる。
A製品の開発に関わってきた開発者や多くの人材が流出する。
A製品の自主開発を断念するということは総合メーカーとしての路線を変える社員の不安。
また会社にとってシンボル的な製品であったので会社としての求心力を失う。
社長のもとにはOBからの苦言の手紙も多く届いたようです。
社長室で「こんなブラックレターみたいなものも送ってくるんだよ」と見せていただきました。
しかし、
社員の多くは社長の改革姿勢に“本気”を感じました。
改革は戦略面と風土体質面の両面から着手し、数年後には黒字に浮上しました。
トップの改革の本気を示すことがとても大事ということだと思います。
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