昨日の読売新聞の夕刊に、不二家の問題で、品質管理規格「ISO9001」を取得しているのに品質管理のずさんさがあきらかになったということで、経済産業省が財団法人「日本適合性認定協会」を通じて、不二家の認証取得を担当した民間の認証機関に臨時審査を求めたという記事が掲載されていました。
日本適合性認定協会は、「ISOは、品質管理や環境への配慮を目的としているのに、体制を整えることを優先しては本末転倒」と事態を重く見ているという記事も掲載されていました。
私は、ISOという品質や環境の管理システムは良い点が多々あると思います。
従来の日本独特の“なあなあ的”な管理の仕方、“あうんの呼吸”で対処してきたやり方を、国際基準に則って管理体制をきちんと構築するという意味では良いシステムだと思います。
使い方を誤らなければですが・・・。
日本適合性認定協会は、「ISOは、品質管理や環境への配慮を目的としているのに、体制を整えることを優先しては本末転倒」と事態を重く見ていると言っているが、実際にISO認証取得まで指導するコンサル会社のやり方も体制を整えることを優先していないだろうかと、少しだけ疑問を感じます。
それは企業側も早くISOを認証したいというニーズと民間の認証機関のビジネスとニーズが一致しているからです。
ISOのマネジメントシステムを構築するまで指導するコンサルと、認証する会社が一緒では審査も甘くならないだろうかと考えてしまいます。
企業側もISOの認証を取得する狙いは、本来の目的以外に、ISOを認証していないと取引ができないという背景もあります。
これまでも幾つかの企業での環境問題や品質問題が起こったときに、ISOを認証している企業がなぜ?という疑問がありました。
ISOの仕組みづくりや、認証のあり方についても見直しが必要に思います。
この事も、ISO認証に関わっている人たちも感じているのではないでしょうか。
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