過大残業が減らない理由

風土改革支援をしている会社で過大残業が減らないというので調べてみたことがあります。
印刷機器のメンテナンスをやっている会社ですが、その会社では朝早く会社を出てお客様に行き、夜遅く帰ってくるのが頑張っている証ということが常識になっていました。
従って、朝、資料の作成などをしていると上司からは「早くお客さんのところへ行きなさい!」と言われ、夕方、早く会社に戻ってくると「もう帰ってきたのか、ちゃんとやってきたのか」に始まって、次に各自の課題の進捗確認が始まる。計画通りに進んでいないと厳しい詰めが行われていました。
それで終わりではなく、その後にお客様に提出する報告書や提案書の作成、日報の作成をしてから帰宅していました。
そうなると社員も知恵を働かせて、朝一番でお客様に行く予定がなくてもまず会社を出る。夕方は早く戻ると上司に「もう帰ってきたのか」と言われるので会社の周辺で時間を潰し、頃合いを見て会社に戻るという悲しいことをしていました。
その後に報告書、提案書、日報を書くことになります。
このように必然的に夜遅くまで残業で残ってしまうようになっていました。
会社では過大残業を減らすために残業管理を厳しくやっていましたが、管理を強化すればするほど正直に申告しないでサービス残業が増えていました。
この会社では、” 朝早く会社を出てお客様に行き、夜遅く帰ってくるのが頑張っている証”という考え方を変える取り組みを行いました。

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