いすゞ自動車の風土改革の現実とプロセスを紹介する難しさ

久しぶりのブログです。
先日、いすゞ自動車の風土改革を外から支援した人が「いすゞさんの改革をすっきりとしたストーリーで説明しようとすると何か大事なものが欠けるように思う」と言いました。
私もそのことは何度も経験しました。
私も講演でいすゞ自動車の風土改革を紹介するのですが、話の流れがスッキリとまとまったなと思っても何か人間っぽいところが抜けてしまう、そんな経験を何度もしました。
失敗したり、葛藤したり、悪戦苦闘したり、・・・そんなものを講演ストーリーに入れるとごちゃごちゃになって、スッと聞いている人の頭には入らない感じ。ただ、スッと入らないけど記憶には残る。
小説風にすると「なぜ会社は変われないのか」のように感動はするけど、実際の活動と少し離れてしまう。
先日も「どうやって社員が会社を変えたのか」(日経新聞出版社)は個人の生きざまといすゞの風土改革への取り組みが重なって見えて面白い。しかし、全体の改革の流れが見えにくいという意見をいただきました。
拙著の宣伝ではありませんが、何度も本ブログで紹介しましたが、今回の文庫版「ギスギスした職場はなぜ変われないのか」(日経新聞出版社・日経ビジネス人文庫)では増補として巻末に「私から見たいすゞの風土改革物語」でいすゞ自動車の風土改革の現実とプロセスを紹介させていただきました。
文庫版「ギスギスした職場はなぜ変われないのか」(日経新聞出版社・日経ビジネス人文庫)は日経の日経まナビ!「今週のイチ押し書籍」で出版の背景を紹介されています。トップページの下のほうにスクロールしていくと「今週のイチ押し書籍」があるはずです。
  http://manavi.nikkei.co.jp/
それをお読みいただければ「どうやって社員が会社を変えたのか」の舞台背景が少し見えてくると思います。
事実だけを切り取って全体のプロセスを見せるというのは難しいですね。
手塚利男

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