東日本大震災の地、陸前高田市での草刈りで感じた不思議な一体感

東日本大震災の地、陸前高田市でのボランティア活動から2週間経ちましたが、昨日のことのように思います。
雨の中、草ぼうぼうで瓦礫が点在している荒れた田んぼ
その中で無心にカマを振って草を刈る
雨合羽の中は蒸れて汗でビッショリ
かすかな潮の香りと泥のにおい、草の匂い、マスクを通して鼻に入ってきて息苦しくなる
腰の高さまで育った草をかがんで刈ろうとすると草の葉の先端が目に入りそうになる
休憩の時刻を過ぎても誰ひとり手を休めることもなく、
黙々と作業を続ける
二日目も強い雨
今日は雨が強いので中止かもしれないがボランティアセンターにいって指示を仰ぐ
ボランティアセンターに着くと中止と思っていたのが、「被災者の方から依頼がありますので実施します」と知らされる
しかし、だれも「えー!」とか「こんな雨が強いのにやるのですか?」などと質問や不満を口にする人はいない
雨の中、各自が率先して草刈り用のカマを準備したり、長靴に履きかえたり、作業の準備にかかる
草刈りといっても、瓦礫や釘やガラスが散らばっている土地の作業
その釘がいつ靴底を貫くか分からない
草刈りは誰でもできる作業ですがやり馴れた作業ではない
作業の手際の良い人、早い人、遅い人、様々だが互いのやり方に不満をいう人はいない
出来る分だけ、無理しないでやればいんだから、という雰囲気
全く見ず知らずの30数名の人たちが集まり、互いに自己紹介するわけでもなく、被災地に入って黙々と草刈りをして、あまり話し合うこともなく、目的が終わって解散していく
不思議な一体感でした

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