上司の保険仕事

会議に向けての資料づくりの多さや、細かい情報提供を求めてくることに対して困っている話をよく聞く。
報告したい内容に合わせて必要最小限の資料なら納得もできるが、そこまで必要かと部下たちも疑問を持ちながら資料を作る。
しかもこれらの資料はお金を生まない。
資料の多くは「もしこれを聞かれたら」という想定を基にして用意する。
想定だから外れることも多々ある。これを保険仕事と言う。
「聞かれたことに対してはその場で答えられないと恥をかく」という上司だと過大な保険をかける。
その会議を無事に通過するには多少の保険も必要だが。
保険のかけ方もその上司の考え方によっても違うが、会議のあり方でも違ってくる。
「聞かれたことに対してはその場で答えられないと恥をかく」という気持ちにさせられる会議。
「後で調べて報告します」では済まされない会議。
「そんなことも知らないのか!」と恫喝し攻め立てる人がいる会議。
「誰の責任だ」と問題があると一緒に考えるというより責任追及をする会議。
責任追及が横行する会議では“言い訳資料”をたくさん用意することになる。
この言い訳資料も部下たちが夜遅くまで残って作った資料だ。
保険で作った資料はほとんどが日の目を見ないことも多い。
会議のあり方や会議の質の問題が保険仕事を増やす。
「後で調べて報告します」「一緒に考えよう」「弱みを見せても安心」「気楽に真剣な議論ができる」会議に変えることが大事だ。
その会議を変えるのは出席者の中のトップの考え方や姿勢、言動だ。

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