以前のブログで童門冬二さんの「参謀は名を秘す」(日経ビジネス文庫)について書きました。
読み終えて、これまで歴史上では名参謀、名軍師と言われた人たちは本当に名参謀・名軍師だったのか?という疑問が面白い。
歴史上、名参謀・名軍師と言われている、楠木正成、山本勘介、竹中半兵衛、山中鹿之介、黒田如水、真田幸村、直江山城守兼続、はバトル(局地戦)には勝ったが、ウォー(戦争全体)では負けている。
その敗戦は、仕える家を潰したり、主人を危機に陥れた。そういう彼らを名参謀、名軍師を言えるのかという指摘です。
外部の私たちコンサルも組織(トップ)の頭脳の一部、参謀機能の一部だと自負していますので、童門冬二さんの“疑問”には共感しました。
一部の職場、一部の部門では華々しい改革活動が行われても会社全体の改革には至らない。
また、例をあげながら本当の名参謀や名軍師というのは、有名ではないと書いています。
無名の存在として、トップに奉仕し続ける。トップの頭脳の一部に徹し、世に現れない。この、「無名性・匿名性」が、本当の名参謀や名軍師の欠くことのできない最大の条件ではなかろうか。と書いています。
私も、風土改革支援コンサルとして、前面に出ず、無名の存在として組織の変革頭脳の一部に徹し、名が出ない。
そういう存在になれればと思います。
名を出すことばかり考えては本当の参謀にはなれない。
『出会いから変革の想いに火を灯す』手塚利男
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