誰でもできることではないが効果のある改革の進め方だった

何度も読み返して書き換えていることをお許し願います

企業の組織風土改革を行う場合、実際の推進責任者はこれまで社内で評価されてきたいわゆるエリートか将来の役員候補と言われているような人がなることが多い

経営陣からも信頼され、そつなく進められる人だ

ところが、いすゞ自動車の風土改革は、最初の一石を投じたのはエリートではない自称窓際部長

しかも誰かから頼まれたわけでもない自らの思いで動いた

その動きに続いた他の社員も部長、課長だったが癖のある社員が多かった

最初に一石を投じた窓際部長を中心に事務局らしきものが形勢されて行ったが事務局は強引に推し進めるのではなく活動する人をお世話する役割に徹し決して先頭には立たない

だから事務局とは言わず世話人と言った

推進組織なし、インフォーマルな活動だ

唯一、組織的なものがあったとしたらいすゞ自動車を良い会社にしたいという想いのネットワークだ

そのネットワークには社長や役員もコンサルも入った

コンサルも先頭に立たず後ろから影から支える役に徹した。意図的か偶然かそういうコンサルだった

いわゆる一般のコンサルのような改革企画書を私たちに示すことはなかった

社員が想い思いのやり方でシナリオを描き動いたから企画書などいらなかったし、示されても拒否しただろう

ひたすら聞き役に徹し、社長と連携して活動している社員が潰されないように守ってくれた

この役割が活動している者にとってとても重要なことだった

活動の中身についても金は出すが口は出さない

活動報告は求めない

強制はしない、やりたい人がやればいい

良いと思ったことは自由に何をやっても良い(法に触れない限り)

活動は終業時間内でも自由にやってよい

始めるのも自由、やめるのも自由

誰かからも命令されない

自分の想いで動き、自分でリスクを取る

この誰でもできるわけではない改革の進め方があったから成功したと言える

当時支援してくれたコンサル会社も、今日までいすゞ自動車の改革に似た支援はできているが同じ支援はできていない

なぜなら誰にでもできる改革ではないからだ

日野自動車にもいすゞ自動車の改革で一石を投じたような窓際部長の出現を期待したい

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