甘いもの、特にあんこが好きだったIさん(男性)が逝ってしまった
昨日の未明だった
3日前まではいつものIさんで、居室から廊下に出てきてはTV操作のことでスタッフに声をかけたり食事の時間を確認したりされていた
最近、熱を出されることが多くなりその度に意識がもうろうとされたが熱が下がると起きてこられるということの繰り返しだった
最後の3日だけ寝たきりとなり、呼吸も口呼吸となり徐々に浅くなってきたので、いつ旅立たれても良いように髭を剃れせていただいた
その後あっという間に逝かれてしまった
癌で薬で痛みをおさえながらの生活だったが約三年生きられ、ご家族の方も思った以上に長生きされたと仰っていた
私たちも嬉しく思う
最初はご夫婦で入居者されたがお元気だった奥様が半年ほどでお亡くなりになり、その後はIさんがお一人で暮された
Iさんはものづくりや工夫されることが好きで居室の中は工作物でいっぱいあった
工夫好きが災いして、酸素チューブをベットにテープで固定したり自分で切ったということもあった
ご家族との話ではじめて知ったが自営で物作り関連のお仕事をされていたらしい
また魚釣りが好きでその手帳もあった
まめにメモされる方で、わからないことがあると質問しメモされていた。時には新聞にメモされていた
Iさんが釣りが好きだったということも今回ご家族とのお話で知った
これまであまりにもIさんのことを知らなかったことに愕然としたことと同時に悔やまれた
もっと知っていれば話題も増えたはずだ
介護スタッフがご家族と直接お話をする機会が少ないためもあるが入居される前のお仕事や趣味、好きなことなどを聞く機会が少ない
言い訳になるが生活を支えるのが精いっぱいでそこまで気持ちの余裕がない
生活を支えることに変わりはないがADLの面だけに注視しないでその他の面にも注視しなければとあらためて思った
Iさん、向こうに行ったら甘いものをたくさんたくさん召し上がってください
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