今日、私が一緒に風土改革コンサルティングの仕事をしている株式会社スコラ・コンサルトのメールニュースに私のコラムが紹介されました。
以下は、その内容です。
●○ プロセスデザイナーコラム
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「ムダな頑張り」の角度を変える
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はじめて部下を持つことになった管理職。
上からの期待に応えるために部下をうまくリードしていきたいと思って
も、なかなか動きを噛み合わせていけない。問題が起こったら場当たり
的に処理を急ぎ、根本的な解決や改善が進まない。
頑張ってはいても打つ手打つ手が空振りして結果が出せず、上司と部下
の間で苦しんでいる中間管理職が多いように見えます。
もしかすると頑張る方向が間違っているのかもしれません。
八方塞がりに思えたら、そんな想定のもとに問題解決のスタンスや物事
を見る目を変えてみてはどうでしょうか。
ある企業の製造課で起こった出来事を紹介します。
■
組み立てラインの完成検査工程で、ボルトの「締め付け力不足」が発見
された。早速、再発防止を図るために課内で改善会議が開かれた。
課長の指示で部品の組み立てを担当した作業者のAさんも参加して「な
ぜなぜ5回」の手法を使った原因調査と対策の話し合いが行なわれた。
会議の目的は、二度とミスを起こさないための原因分析と対策を考える
ことだった。
しかし話し合いは、問題が起きた状況よりも「なぜ、全部のボルトを締
めなかったの?」「なぜ、締めつけた後にボルトの締め付け強度を確認
しなかったの?」と、ミスをしたAさんに質問が集中した。
問い詰められたAさんは「私の注意不足でした。気がゆるんでいました」
と反省の言葉を口にするばかり。
そして会議は、改善策として「ミス防止!」「もう一度確認を!」と、
うっかりミスを防ぐための注意を促す精神論的な掲示版を作業場に貼る
ことを決めて終了した。
ところが後日、再び同じ問題が発生した。しかも今度はAさんより熟練
度の高い作業者がミスをしたのだ。
後日ミスの原因がわかった。
そもそも決められた時間内にすべてのボルトを規定の強度で締めて、最
後に測定確認をすることなど今の工法ではムリだったのだ。
その作業時間は、現場を知らないスタッフが机上で算出したものだった。
そこに根本的な原因があり、作業者が「注意する」とか「気を引き締め
る」レベルでは解決できなかったのである。
■
定石といわれる手法もコトの見方や問題解決のスタンスを間違えてしま
うと真の対策が打てず、再び問題が発生することになる、という例です。
部下に頑張りを強いるだけでは「人」と「コト」は動きません。
以下のような部下の目線で接してみたことはありますか?
◆部下が動かないのは、動けない理由や背景の事情を見過ごしているか
らかもしれない。
◆部下が「できない言い訳をする」のは、できない理由に、上司がやら
なければならないことが入っているのかもしれない。
◆部下が上司のせいにするのは、「上が…」という普段のあなたの言動
にならっているのかもしれない。
◆問題点が挙がっても実行されないのは、無理やり出させた問題だから
かもしれない。
◆部下のホンネが出てこないのは、部下を本気にさせていないからかも
しれない。
◆職場で決めたルールが守られないのは、仲間を大切にする気持ちが薄
れているのかもしれない。
頑張っても効果や成果の実感が持てないときは、自分の見ている努力の
方向に死角がないか、ぜひ点検してみてください。
●○ 新刊に寄せて
このたび出版した『中間管理職の教科書』では、部下を持つ立場になっ
た人が「ムリなく人を動かすコツ」を紹介しています。
いずれも、私が風土改革支援において多くの中間管理職の皆さんと行動
を共にするなかで学んだものばかりです。ぜひお役立てください。
『中間管理職の教科書』
http://www.scholar.co.jp/publication/detail.php?id=74
スコラ・コンサルトパートナー/プロセスデザイナー 手塚利男
http://www.scholar.co.jp/designer/detail.php?id=14
▼毎回のコラムをご覧いただけます
http://a04.hm-f.jp/cc.php?t=D5&a=889&c=43291&d=3feb
●〇●プロセスデザイナーの新刊です
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新任管理職、板挟みでしんどいリーダーのために
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部下からも会社からも信頼される『中間管理職の教科書』
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手塚利男著/同文館出版(1500円+税) ★9月30日発売
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「上が悪い」と部下同士で不平不満を言っていた頃が懐かしく思える
ほど、いざ上司の立場になってみると見える景色は一変します。
多方面からくる要求の板挟みになりながら、部下とうまくつきあって
成果を出せる職場にしていくにはどうすればいいのか。
著者がはじめて部下を持つ立場になったとき、迷いや不安を解消して
くれたのは、「相手の話をよく聞く」「力を借りる」ことで協働して
いく関わり方の知恵。風土改革で学んだことでした。
立場を背負った管理職が頑張り方を間違えないように、誰もが持つ感
覚を生かしてムリなく人を動かすためのコツをまとめた一冊です。
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■もくじより
1章 信頼される中間管理職に必要な3つの心得
2章 部下のやる気を引き出す育て方
3章 部下が自ら動く伝え方
4章 部下にも上司にも一目置かれる仕事術
5章 「ダメ上司」と言われないための思考術
6章 ギスギスしない職場を作るチーム術
7章 結果を出す組織を目指す問題解決術
8章 部下のホンネを引き出すコミュニケーション術
9章 職場を変えるリーダー6人の事例~同調圧力に負けない組織を作る
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▼著者からのメッセージ(手塚利男ブログ)
http://www.professi.co.jp/blog
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